未だ記憶に新しい、現職の米国大統領として初めて広島を訪れたバラク・オバマ大統領による名演説。多忙なキーパーソンのスピーチは、専門の担当者が執筆し、多忙なキーパーソンは原稿を読み上げるだけということもよくありますが、広島訪問時の演説の作成にはオバマ大統領自らが深く関わっていたようです。そのようにして練りに練られた言葉が聞き手の心に届いて初めて、人と人の心が響き合い、共感や感動を生んだのでしょう。 その一方で、オバマ大統領の演説は英語。忘れられがちではありますが、理解できる言葉で多くの日本人のもとに届くには通訳が欠かせません。広島の演説についても、大統領の言葉が持つ格調や熱量をリアルタイムに伝えようとした同時通訳者たちの仕事があったことは見過ごせません。
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