ソーシャルメディアを見ていると、たとえ専門家や医師でなくても、「この人は体調が悪いのだな」と気づくことがあります。近況アップデートに「病院で精密検査を受けてきた」という書き込みがあったり、読むだけで苦しくなってくるような病気に関する投稿でフィードが埋め尽くされたりしていれば、そうした事情はおのずとわかるものです。でも、「健康状態を公表したくない」あるいは「自分でも気づいていないけれど実は病気を患っている」という人の場合はどうでしょう? そんなケースでも、投稿から病気の兆候は読み取れるのでしょうか? ペンシルベニア大学に設置されたペン・ソーシャルメディア&ヘルス・イノベーション研究所の研究チームがこの問題の解明に取り組んでいると、同大学のサイト「Knowledge@Wharton」が伝えています。しかも今のところ、かなり興味深い調査結果が出ているのです。もちろん、症状そのものについての投稿があれば、どんな病気を抱えているのかはある程度想像がつきます。たとえば、悲しい気分がすると繰り返し訴えている人なら、うつ病の可能性があります。さらにKnowledge@Whartonの記事は、そこまであからさまでなくても、ソーシャルメディアのユーザーは自分の健康状態を知らず知らずのうちにネットに明かしているケースがあると指摘しています。